バッドフィンガー『マジック・クリスチャン・ミュージック』ー パワー・ポップ・スターの悲劇#1


‘Magic Christian Music’ Badfinger  
『マジック・クリスチャン・ミュージック』 バッドフィンガー 


私が「パワー・ポップの魔術師」シリーズで採りあげようか採りあげまいか、採りあげるとしたらどういう特別メソッドを使うがいいかと常に迷い、結果今まで採りあげず終いになっていた代表的なビッグ・ネームにラズベリーズとバッドフィンガーがある。両者ともパワー・ポップ道では不朽の金字塔的傑作を遺した偉大なバンドであり、のみならずパワー・ポップ以外の文脈でも素晴らしい曲/アルバムを持つバンドであるから、「パワー・ポップの魔術師」シリーズでいわば「片付けとく」には忍びないという念からであった。が、この度、「パワー・ポップ・スターの悲劇」というお戯れ半分ながらキャッチーなシリーズ名が浮かんだので、この題の下にバッドフィンガーの各アルバムを時系列順に、思いっきり偏向ありありの取捨選択フィーチャリングでレヴューしていくことにした。ちなみに、「悲劇」の部分は多分に言葉の綾であり、哀悼や心理分析的作家論のテイストは極力少なめにする予定だ。



このファースト・アルバム『マジック・クリスチャン・ミュージック』に既に露わなのだが、バッドフィンガーはおおむね常に、「アルバムを通して聴いて楽しめる」というタイプのバンドではない。多くの、というよりおそらくほとんどの、生真面目な「初学」のリスナーは、このアルバムにかなりの退屈を感じ、その先セカンド、サード...と聴き進めていくのに結構な不安と尻込みを覚えることだろう ー 何を隠そう、私自身もそうだったのだから。







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Author:eakum
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